top of page
執筆者の写真isokari3

サクラフィットネス松戸常盤平店に学ぶ

前号では、会費外売り上げをアップするためにセールス力を磨きましょうと記事にしました。今号では実際に成果を出している成功クラブを紹介します。

Ø 紹介クラブ

店舗名:サクラフィットネス

所在地:千葉県松戸市の西友常盤平店

開業日:2019年3月

規模:200坪

代表:長谷川さくら(32歳時開業)

初月で700名を達成し黒字スタート。2ヶ月目にはパーソナルトレーニングチケット330万円販売達成。コロナ禍においてもパーソナルトレーニング、エステ、物販などの会費外売上で年間2500万円を達成して黒字決算を維持。現在では入会者の70%がパーソナルチケットを購入するクラブへと成長。


Ø 長谷川さくら氏からの寄稿記事

まず前提として、弊社はお客様に対して強引なセールスをしません。もちろんノルマなどは存在せず、インセンティブ制度もありません。社員たちに売上をあげてほしいと伝えたことはなく、利益という“結果”よりも、お客さまに本当に必要な情報や商品を提供するという“プロセス”を何よりも重視するよう、日々指導しています。見学に来られたお客さまに対しヒアリングを行った結果、近隣の競合ジムの方がその方のライフスタイルに合うと考えれば、そちらを薦めることも少なくありません。いわば日頃から、“馬鹿正直で素直な接客”をすることで会員様からも信頼感が生まれ、いざという時にお勧めされるものは、本当に良いものなのだと自然と購入につながっています。

先日、オープン3周年記念で販売したTシャツもすぐに200枚以上の注文が入り、会員さまへの感謝の気持ちと同時に、信頼関係がしっかりと築けている従業員たちを心から誇りに思いました。

Ø 成功の秘訣はマルチスタッフ

多くのクラブがアルバイトで雇用するスタッフを、全スタッフ有資格トレーナーを配置することで、常にトレーナーから指導を受けられる環境を整えました。アルバイト雇用ではどうしても時間を潰すことが優先的になってしまうため、全員正社員として雇用することで全体的な接客レベルを上げています。更に入会受付から退会受付までトレーナー全員で対応できるよう教育しました。見学対応や入会受付時に、入会の経緯や不安なこと、達成したいこと、身体の悩みなどをトレーナー目線でヒアリングし、“その場で迅速に”不安を解消することで信頼関係が生まれやすくなりました。一番モチベーションが高い入会時に、そういった丁寧な対応ができることでパーソナルトレーニング回数券を一緒に購入してくださる新規入会者は70%以上です。なぜパーソナルトレーニングを受けることが大切なのかをトレーナーから説明を受けることに関して、それをセールス(=売りつけられる)と感じるお客様は少ないはずです。それは退会時も同様で、トレーナーとしてケアができることで退会を思い留まる会員様も多い。

Ø トレーナー育成のポイント

店内では、必ずトレーナー1人以上が巡回し、安全確認や清掃をしながら手持ち無沙汰になりそうな初心者や女性の会員様に目を光らせ、退会理由になる一番の原因である、『何をしたらよいのかわからない』という状況を作らないことに専念してもらいます。徹底した掃除や物品の整理整頓、笑顔や挨拶など当たり前のようで意外と出来ていないクラブが多いため、簡単に差別化が図れます。新人スタッフには、言葉遣いや話し声のトーン。気配り、目配り。歩き方や電話対応など、ありとあらゆるサービス面において、トレーナーに必要なスキルであることを前提に徹底的に叩き込んでいきます。

Ø パーソナル販売のポイント

人として信頼されなければ、トレーナーとして信頼されることはない。トレーナーとして信頼されなければ、いくらすすめてもモノは売れない。この人が言うなら間違いない!と思わせる人間性を身につけることが最も重要。サクラフィットネスではパーソナルトレーニングの料金を10回45分38,500円と、相場の半額以下に設定しています。低価格に設定することで、今まで高額で手が届かないと諦めていたお客様にもチャレンジできるようにしました。継続しやすい価格なので生活習慣になり結果的に退会率も下がりました。更にパーソナルトレーニング受講後のリバウンド予防やフォーム確認のために、パーソナル付き会員プランを用意することで、退会を抑止しコミュニケーションが取れる時間をなるべく絶やさないようにしています。

Ø 安定経営のポイント

どんなに良いメニューを提供しても、それを継続できる人は滅多にいません。大抵の人が飽きてやめてしまうので、マンネリ化を防ぐため、新しい情報を提供し続けることで来店のモチベーションを上げるきっかけ作りを大切にしています。特に女性は、黙々とトレーニングすること自体が好きでない方が大半のため、適度な声掛けや励ましが重要です。来店していただいたら必ず一度はお名前を呼び、トレーニングに対しての悩み事や私生活での話をすることでジムに足を運ぶことを“努力”から“気晴らし”のイメージに変えてもらいます。このように、利益そのものよりもお客さま目線を大切にしたサービス、それを確実に提供するための人材育成に力を入れた結果、安定した経営につながっていると考えます。現在、AIフィットネスやオンラインレッスンなど、対人ではない非接触分野が勢力を拡大していますが、結局のところ最後に必要とされるのは人の“温かさ”であり、“真心”だと考えています。今回の新型コロナウイルスという長く、大きなピンチも黒字で乗り切れたことで、私達の考え方は正しいと確信できました。


Ø まとめ

年間2500万円の会費外売上を実現しているクラブオーナーの話はいかがでしたか?社員トレーナーを雇用して教育することでパーソナル売上をアップさせる。結果、次々と入る予約をこなすためにスタッフを増員・・・このプラスの循環で、現在では200坪のフットネスジムで社員9名が忙しく働くクラブへと成長しました。私が新規クライアントを見学に連れて行くと、いつもみんな忙しそうに顧客カルテを手にしながらパーソナル指導をしている姿を目にします。パーソナルトレーニングを望む方は何も特別な方ではありません。これだけクラブ数が増えた今でも、入会者の多くは未経験者か不安を感じている方が大半です。プラス5万円程度の出費で、最初の3ヶ月間パーソナルトレーナーが付いてサポートしてくれる安心感は相当でしょう。会員はクラブへ愛着を持ちマイクラブ意識が芽生えます。

低価格型・セルフ型・AI型・YouTuber型・・様々なクラブが日々生まれていますが、トレーナー出身の私はサクラフィットネスを理想型としています。今後は再生のために悩んでいるクラブのインターン先としても活躍いただくつもりです。


閲覧数:396回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Comments


bottom of page