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執筆者の写真isokari3

フィットネスジム・スタジオ|フランチャイズに対抗する




フィットネスクラブ参加率3.33%。アメリカは参加率20%。その他先進国の参加率にも遠く及ばない。まだまだ日本にはフィットネスクラブが必要だ。そんなPR手法でフランチャイズ加盟を促進する加盟店本部。加盟店本部のフィットネス業界歴は浅く、過去様々な困難を乗り越えてきた運営ノウハウはなく、たまたま数軒の店舗が集客できたことでフランチャイズ展開を始めている会社が多いように見えます。

それでも、既存総合クラブは集客に影響を受け困っているのも事実。既存総合クラブに反省するべき過去があるのも事実ですが、私がこの数年感じてきたフランチャイズの問題点を考えていきたいと思います。


参加率3.33%?今でも使われる数字

これは皆さんもご存知の通り、数字に信憑性はありません。

ü  総合クラブ2,000店舗

ü  カーブス2,000店舗

ü  エニタイム1,100店舗

ü  その他24ジム1,500店舗

ü  チョコザップ1,500店舗

ü  ヨガ・ピラティス1,000店舗

ü  パーソナルジム1,000店舗

インターネットで検索しても、上記だけで1万件を超えます。

実際の数はさらに多いでしょう。当然、総会員数など誰も把握できていません。

本当の参加率は7%を超える韓国と同等かそれ以上かもしれません。

日本のフィットネス産業は当にレッドオーシャンと言えます。

なので、皆さんのクラブも集客に苦労するのです。

現在レッドオーシャン市場を、ブルーオーシャン市場に見せかけフランチャイズ加盟を促進する。そんなフランチャイズ企業も多い現実を知ることです。


フランチャイズに加盟する価値

例えば24時間ジムを例に取ります。

毎年行われるスポルテックに足を運べば、24時間ジムを開業に必要な全てを知ることができます。

トレーニングマシンは多数展示されていますので、メーカーのブランド力、販売会社の規模、サポート体制、納品実績を確認し、公共や大手チェーン店で採用されているメーカーであれば問題ないはずです。

会員管理システムも主要な企業は全て出店していますし、話を聞けば関連する入退館システムも水素水もサプリメントサーバーも紹介してくれます。

バーチャルスタジオシステムもセルフエステマシンも必要なものは全て揃っています。

あとは、どのブランドを選択してクラブを作るかの問題です。

これだけのことなのにフランチャイズに加盟する必要があるのでしょうか?

交渉すればディスカウントしてくれるトレーニングマシンも、定価に近い金額で購入することになります。これだけで数千万円フランチャイズ本部は儲かるのです。更に5年に1度数千万円分のマシンの入れ替えが契約書に記載されているフランチャイズもあります。

これらデメリットを凌駕する魅力がフランチャイズにあるのでしょうか?

今や店舗数も増え、1店舗の商圏は小さくなってきています。商圏内の住民に共通利用ができますとPRしたところで、都心以外はメリットを感じません。

ホームページも各店舗の情報が少なく、フランチャイズに加盟する価値を感じません。

加盟に値する24時間ジムフランチャイズは、全国に既にクラブ名が知れている。もしくはバックボーンの企業が誰でも知っている。そんな数ブランドだけだと思います。


エクササイズ系フランチャイズ

ブレイクしているマシンピラティス、最近耳にする機会が多いボクシング系サーキット。

これらフランチャイズについても考えていきましょう。

24時間ジムに比べ投資金額が少なくて済むのが魅力ですが、24時間ジムと違いスタッフ力が必要になります。

必要備品などはスポルテックで全て見つけることができますし、ボクシング系ならば各ステーションのエクササイズ習得は簡単です。海外で流行っている。ついに日本に上陸。聞こえはいいですが、ポイントは人材確保と教育研修プログラムとなります。この手のものは過去に総合クラブでもさまざまなコンテンツが導入され、ことごとく失敗してきた歴史があります。成功するにはオーナー兼トレーナーでエクササイズスキルがある場合か、信頼おける核となるエクササイズスキルを持ったスタッフがいることが最低条件だと思います。

例えばTRXなどのファンクショナルサーキットと何が違いますか?

総合クラブでのファンクショナルエリア衰退の過去、またファンクショナルジム単体で成功店舗を思い浮かべられますか?皆無のはずです。

内容は素晴らしいのですが、経営的に成功に導けるのはトップクラスの技能を習得した一部のカリスマトレーナーだけです。

ということは、フランチャイズに加盟したから成功できる。。。とはならないはずです。


次にマシンピラティス。現在すごい勢いで店舗数を増やしていますが、非常に難しいコンテンツです。ヨガのように講師がリードして受講者が真似る形式のレッスンと違い、マシンピラティスは気づきのエクササイズ。講師ができていない点を指摘し修正していく。なので、本来大人数でのグループレッスンには向きません。しかし、最近のマシンピラティススタジオは、ブーム到来したばかりなのに既にダンピング合戦となっています。

ホットヨガも思い起こせば、初期は会費も高額で24,000円など取っていました。しかし、競合が増えていく過程で、18,000円、14,000円と下がっていき、最終的には多くのクラブが10,000円で受け放題にまで会費は下がっていきました。

しかし、マシンピラティスは既に10,000円受け放題レベルの会費設定まで下落しています。

当然その料金で提供できる内容は、数多くのリフォーマーを並べた集団レッスンとなってしまいます。

元来派手さに欠ける地味な反復運動であるピラティスで、大人数での集団レッスンでは効果を出すポイントもわからず、早々に退会へと向かうのは間違いありません。

欧米では、伝統的なピラティスではなくエクササイズ要素の高いピラティス亜種も生まれています。集団レッスンでも効果と満足感を得られる事を意識したプログラム構成です。しかし、日本では伝統ピラティスに忠実な店舗が多い。これは店舗を企画する際に、助言を伝統派のピラティスインストラクターに求めるからであり、ここで既に間違ってしまっているのです。なので、数年でマシンピラティスブームは去り、多くの店舗が閉鎖すると思います。

中にはバーチャルレッスンで行う店舗も出てきているようですが、フィットネス業界を代表するコリオ提供会社の、最高クオリティのバーチャルレッスンでさえ、何種類ものプログラムが用意されているのに、参加者は極小で閑古鳥が鳴いている。結果年更新をせず次々に契約を打ち切られている状況を考えれば、マシンピラティスでも成り立たないことは容易に判断できるはずです。もし、伝統的なピラティスの流れにこだわらず、エクササイズ要素の強く、集団レッスンに適応したフランチャイズが出来たなら、加盟する価値は否定しません。

仮にピラティスを10段階でランク分けするなら、1-5までを担当するのがフランチャイズ。ピラティスに目覚め、もっと真髄を追求したい6-10の方はパーソナルスタジオや伝統派のピラティススタジオへ行く。そんな割り切りも必要です。

入会する方は、韓国のアイドルや女優も取り組んでいるピラティス。そのオシャレな雰囲気を味わい、体の変化という結果が得られればいいのです。


AI系フランチャイズ

A Iマシンが運動を教えてくれる。履歴管理をしてくれる。そんな最新のマシンを活用したフランチャイズも多数出てきました。確かにオンリーワンで差別化になることは間違いありません。ただし、私は過去総合クラブでもキーシステムなど、素晴らしい仕組みのクラブを見てきました。でも、いつの間にか利用されず撤去されている現実を知っています。理由は、理想と顧客のニーズのズレが原因です。そこまで本気で管理されトレーニングをする程でもない。そんな方が多いのです。「ちょこざっぷ」のような軽い感じのジムが集客できるのは価格が安いからだけではないということです。

果たして10年後も魅力が衰えないで使えるのか? その点も考え慎重に加盟を考えることです。


総合クラブだからこそ

これまで、フィットネス系フランチャイズを解説してきましたが、流れは省スペース、小投資へと向かっていると思います。毎回書いていますが、絶対的な規模を持つ総合クラブは全てを取り込むことが可能です。

今回の記事を読んで共感される方も多いと思います。長年業界にいるからこそ分かるポイントがありますよね。では今のブームに乗りながらも失敗しない絵が描けるはずです。

なぜ、若い女性はマシンピラティスに群がるのですか?ピラティスしかできないのに。総合クラブが若い女性に入会対象から外されているのは何故でしょう?

理由は過去の記事でも書いてきた通りです。

総合クラブは今までは全て後手に回ってきました。そろそろ挽回しませんか?

ZOOM相談会も開催していますので、ぜひ活用ください。

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