フィットネスクラブのフロント力を高める|前編

最終更新: 1月30日


「フロントはクラブの顔だ!」そんな言葉をよく聞きます。

でも現実は、チェックイン・アウトや入退会受付業務程度です。

館内セールスと言っても、入会金や初月会費まで無料である今、さほど苦労せずとも80%程度の「とりあえず入会」は獲得できます。それで満足していてはクラブの発展は見込めません。

そこで、フロントスタッフに意識を高く持てと言っても、具体的な方法や目標を与えられているクラブは少ないのではないでしょうか?

フロントスタッフの実情

「運動が好きで、人と接するのが好きです!」面接でよく聞くフレーズです。けれど、入社後に定期的にエクササイズをされている方、他クラブ会員になって通っている方を私は知りません。この時点で「運動が嫌いである!」と証明しているようなものです。

自腹でクラブに通うどころか、徒歩0秒の自クラブですら通わないスタッフが、仕事帰りに通う会員の気持ちが分かるはずがありません。

なので会員フォローも上辺だけとなり、販促で重要となるSNSも何を題材に拡散すれば良いのか理解できないのです。フロントスタッフを再教育しますか?それとも諦めますか?

フロントスタッフをモニターに

レストランなどで、店員にお勧めを聞いたことはないですか?大抵が的確な表現と、個人の感想を話してくれます。当然のことながら、販売する商品を知らなければお客様に失礼ですよね。これをクラブに当てはめると、ジムプログラム、スタジオプログラム、プールプログラムを受講したのか?ということになります。就職したいがために、「運動が好きで・・・」と嘘をついて入社してきたフロントスタッフは当然できていません。私の知る最もひどいスタッフは、入社10年以上で運動エリアに行ったこともない方もいました。

なので、私は担当クラブに以下の受講を会員目線でお願いしています。

1.トレーニングジム

 ・オリエンテーション受講

 ・形態測定

 ・週に一回のジムトレーニング

 ・定期カウンセリング

これら新入会員と同じプロセスを歩むことによって、入会された方の不安、ウェイトトレーニングへの偏見、筋肉痛の苦しみ、成果が出るプロセス、継続するモチベーション維持の難しさを知っていただきます。更にインストラクターが提供しているクオリティも肌で感じることができます。きっと今まで見えていたかった穴が見えてくるはずです。

例えば、カウンセリング一つとっても、インストラクターに任せっきりにしてクオリティチェックを怠っているクラブの場合。

インストラクターの多くが、一対複数のプレゼンテーションには日頃のレッスンで慣れています。しかし、一対一のカウンセリングとなると、会話の組み立てが全く変わってきます。私も研修で感じることですが、会話のキャッチボールに関しては苦手なインストラクターは多く、専門知識以外にも会話術を教えてあげなければ、満足するレベルに達することはないと思います。2か月ダイエットコースなどのパーソナルトレーニングパッケージを販売するクラブも増えてきましたが、思ったような販売数を達成できているクラブは非常に少ないはずです。専門店は流行っているのに何故?と思われるでしょうが、それはベースとなるカウンセリングテクニックが不足しているからなのです。逆に言えばパーソナルトレーニングパッケージを上手に販売できているクラブは、カウンセリングが上手ということであり、結果継続率にも良い影響を及ぼしています。

2.スタジオ

全てのプログラムを受講いただきます。

食わず嫌いという諺がありますが、スタジオプログラムでも同じです。会員の方にプログラムを進めても、あれこれ言い訳をされて参加いただけない・・・こんな経験は多いことでしょう。スタッフにプログラム受講をすすめても、「恥ずかしい!私には無理!」など会員と同じような反応が見られます。まずスタッフがその壁を乗り越え体感することで、リアリティある体験談を伝えることができます。

体験モニターとして、レッスンに参加している模様や、レッスン前後のインストラクターや会員との絡みをyoutubeで発信していきます。上手、下手、恥ずかしい、そんな問題ではなくチャレンジして体感することが大切で、このような経験は館内セールスや会員との接客で抜群の強さを発揮することになります。

3.プール

スタジオ同様全てのプログラムを体験いただきます。

プログラムの体感はもとより、スタジオとは別のハードルの高さである、カラダのラインが出る水着姿になる恥ずかしさ、ノーメークの抵抗感も感じていただきます。

知ればプールを紹介する際のトークも変わりますし、ホームページも変わります、更にプールの監視スタッフの水着まで変わってくるものです。当たり前のこと思っている事でも改善の余地は沢山あるのです。

1~3の全てを体験モニターチャレンジとして、クラブ掲示板やSNSでチャレンジ内容を公表していくのです。公表することでクラブ側が懸念する、施設をスタッフが利用することに対するクレームを防ぐことができます。youtube、ブログ、Instagram、Google+、Twitterなどを活用し、どんな投稿が興味を示してくれるのか?模索しながら日々考えることでスタッフの能力アップにつながります。

フロントスタッフに競合調査を!

クラブ体験モニターをこなし、その過程で新規入会者の不安と期待などが理解でき、クラブの見るべきポイントが把握できたならば、競合視察に向かわせましょう。無知で視察に行かせても「プールが大きかった!」などの感想しか出てきません!

ここで愕然とすることがあります。競合のクラブ名も場所も知らない、ホームページで検索したこともない。嘘!と思うかもしれませんが、相当な確率で該当するスタッフがいます。でもそれが現実なのです。あまりの意識の低さに落ち込むことでしょう。そこはひとまず置いておき、ポイントが把握できた状態で競合クラブを視察すれば、様々なことに気がつきます。受付の対応、館内セールスの手法、館内掲示物、体験が可能であればインストラクターのレベルまで、人の振り見て我が振り直せという諺通り、非常に勉強になるはずです。

日頃SNSで露出しているスタッフは、面が割れていると思い競合視察を嫌がりますが、気がつかれることはありません。それだけ競合の運営レベルも低いからです。

コミュニケーションセールスへ!

「話しかけなさい、コミュニケーションをとりなさい!」耳にタコができるくらい聞くフレーズです。でも、具体的に何を話せば良いのでしょうか?お天気?ワイドショー?・・・結局「頑張っていますねー!」程度の無難な挨拶しか思い浮かばないはずです。

まず、話しかけるというポイントにこだわるのが間違いです。ネタもないのに話しかける。話しかけられる会員も、たいして興味がないスタッフと何を話せばいいのでしょうか?この堂々巡りが今のクラブフロントの現状です。

それを打破するためにもスタッフは体験モニターをこなし、館内掲示やSNS拡散を努力する必要があるのです。会員がスタッフに興味を持つように演出することで、会話は自然に生まれ、会話内容もスタッフがチャレンジした内容が中心になりますので盛り上がります。

このように「話しかける!」から「話しかけられる!」そんな環境を目指すことです。


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