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総合フィットネスクラブの今後の方向性

最終更新: 1月30日


在日外国人会員のトレーニングスキル

私は横浜のフィットネスクラブで週3回トレーニングしています。そのクラブでは、完璧なフォームでフリーウェイトを使いこなす若い女性を多く見かけます。欧米人の方なら違和感もありませんが、アジア系の方も多いのに興味が湧きました。明らかにカラダもできており、深い知識とエクササイズテクニックを身につけているのは確かです。

私は何処で教わったの?と質問をしたところ、日本に来る前に、現地クラブでパーソナルトレーナーにしっかり教えていただいているということです。入会当初ちゃんと教えていただいているので、カラダも知識も基礎ができている。基礎ができているので、日本でもhttp://www.bodybuilding.com/などで情報を得ながらトレーニングの幅を広げていけているとのことでした。

彼女たちからは日本のクラブはどのように見えるのでしょうか?トレーナーの質は?パーソナルトレーナーの質は?きっと満足いくレベルには達していないでしょう。日本は何故こんなにもフィットネス後進国になってしまったのか、反省も含めて今後を考えていきます。

30年前は世界との差はない

30年くらい前は、今ほどの知識も技術もなければ、備品もクオリティはお粗末でした。それでもどのクラブにも強烈な個性のカリスマトレーナーがいて、活気に満ちていたものです。スタジオもプレコリオなどはなく、インストラクターが個性を磨き会員に満足を与える努力をしていました。みんなエクササイズをし、勉強し、会員の見本となる行動をしていたと思います。

運営面でも、会員の顔と名前を覚え、ジムカウンターでは顔を見ただけでカルテが出てきて、名前で呼ばれ血圧チェックをされる。ストレッチエリアにはスタッフが配置され、コミュニケーションをとりながらストレッチをする・・・。

この時代までは、女性のウエイトトレーニングに対する偏見を除けば、世界とそんなに差はなかったと個人的には思っています。

陣取り合戦

それが、バブル期になると出店が加速し、施設は大型化、オープン前に大量の集客もでき、出せば当たるといった陣取り合戦になっていきました。トレーナーは数日の研修で、数千人の未経験者がいる現場に出される状況で、個性のあるトレーナーは逆に虐げられ、現場を効率的に回すことが良い運営と思われていました。その頃のセミナーや雑誌も、オープン前で何千名集めた。こんな内容が多く、会員の満足度低下やトレーナーの質低下の問題は、後回しになってきました。

大手クラブなどでは、ジム利用の上級者を管理できず無法地帯となってしまい、フリーウェイト関連を撤去するなんて事例もありました。これは管理できるレベルのトレーナーがいない証明であり、クラブとしては恥ずべきことだと思います。けれど多くのクラブが以後同様の処置を取っています。

どう考えても、この時代が世界から遅れた原因だと思います。

バブル後の混乱期

その後、バブルが去り、様々な環境の変化で一転クラブ運営が厳しくなると、人件費がカットされ更にトレーナーの質は低下します。学生アルバイトがトーテムポールのように立っているだけ、会員は思い思いに運動をする。運動方法がわからないので、ランニングマシンなどの健康に良さそうなイメージのアイテムが人気となり、新規店では大量のランニングマシンが並ぶクラブが多くなる。トレーニングマシンが各1台なのにランニングマシン30台など・・・放置クラブの成れの果てと言えます。

更なる悲劇がやってきます。プレコリオプログラムの躍進です。スタジオで昔から頑張ってきたインストラクターは、職人の集まりですからプライドも高く扱いに苦労する存在でした。そこに、スタッフで提供できるプレコリオが導入され、そのクオリティの高さからフリーインストラクターと変わらない集客を出来るようになりました。このことで2つの悲劇が生まれます。

一つはフリーインストラクターがフィーもコマ数も削られ居場所を失う。同時に当時人気で1レッスンスタジオ同等以上集めていた、アクアビクスのインストラクターも姿を消していく。アクアビクスのプレコリオがないので、スタッフレッスンでは集客できずプールが廃れていく。

二つ目はトレーナーがプレコリオで集客できると、何やらスターにでもなったような勘違いをするようで、プレコリオのクオリティを高める練習は積極的にするが、トレーニングジムなどの業務は二の次となっていく。クラブもスタジオの集客人数のような指標がないので、スタッフ評価はスタジオのプログラムをどのくらいこなせ、集客はどうなのか?などを参考にしてしまう。

ヨガブーム到来

ヨガやピラティス専門スタジオが続々オープンするようになると、居場所を失ったフリーインストラクターはヨガやピラティスのインストラクターと姿を変え活躍するようになります。これはホットヨガなどの目新しさだけではなく、フィットネスクラブから鞍替えしたインストラクター達の能力も一躍かっています。高いパフォーマンス力と、長年経験積んできた自信からでるカリスマ性は会員を虜にし、現在のヨガ・ピラティス専門店舗数につながっていると思います。

一方、男性トレーナーも給与が高くなってくる30代になると、目に見えないプレッシャーを感じるようになります。店舗展開が鈍化すると、管理職ポジションの枠も増えず、給与もあがらず将来に不安を感じてくる・・・果たして、このままで家庭を持って人並み以上の生活ができるだろうか?と。

そこで、2者選択になってきます。違う職業に転職するのか?パーソナルトレーナーとして腕一本で食べていくのか?

私はパーソナルトレーナーを育てる土壌として、ゴールドジムは非常に貢献していると思います。個人的な意見を書くと、フィットネス業界が放棄したジム上級者の受け皿として、更にボディビル選手の就職先としても重宝し、奇妙な競技者を再教育し戦力に変えていく手法は見事と言うしかありません。今では意識の高い一般の方も取り込み、数多くの店舗を抱えるまでに成長しています。多分業界人の誰もが、こんなに成長するとは思わなかったはずです。

私の知人でゴールドジムのパーソナルトレーナーとして、高収入を得ている方がいますが、その知人に聞くと、パーソナルトレーナー業界は競争が激しく、多くの方が満足のいく報酬を得るまでに至っていないということです。クラブには名の通ったトレーナーも多いですから、よほどのPRポイントがなければ、お客を捕まえるのは大変です。

成果型クラブの出現

ライザップという不思議なクラブが出来たのは最近。エステ目線での料金設定で、安売りに終始するフィットネスクラブ路線とは正反対ですが、有名人も取り込み一大ブームとなりました。小部屋にパワーラックと最低限のマシンという初期投資の安さからなのか、二番煎じクラブが次々とオープンしてきました。パーソナルトレーナーも新たなチャレンジとして出店しているケースも多いです。これが新たな地獄の始まりです。私の会社にはこのようなマイクロジムと呼ばれるクラブオーナーからのSOS電話が最近急増しています。

トレーナー数人捕まえたので、クラブをオープンしたが全くお客が来ない・・・という相談が一番多く、手の施しようがないケースがほとんどです。

どれだけの方が財産と信用を失っているのか・・・

内容と価値のバランスを

ブームも一段落して、世の中も冷静な目で見るようになってきました。

斬新であった糖質制限も、痩せる仕組みやリスクも知られるようになり、実際に内容と価格が見合っているか厳しくチェックされます。

昔のフィットネスクラブのように、出店スピードにスタッフ育成が付いて行かず、見るからに素人同然のスタッフが増えているようです。お客はカラダと溢れ出るオーラを見ますので、マニュアル通りの指導ではすぐにレベルが見破られてしまいます。

確かに2ヶ月でー10kgとか魅力的ですが、一生エクササイズを続けていけるだけの指導が、同じ金額で身につくはずです。

本当に価値のあるクラブ以外は衰退していくと思います。

総合クラブが目指す道

かなり過去から遡ってきましたが、世界に遅れをとったのはお客のせいではなく、業界人が招いたことなのだと反省し、次のステップに進まなければなりません。

ホットヨガもピラティスも、2ヶ月ダイエットも多くの総合クラブが導入されています。けれど売上はいかがでしょうか?2ヶ月ダイエットプログラムなどは、アプリで食事指導をし、ジムではケーブルマシンでパーソナルトレーニング。それで30万程度の商品ですが、あるクラブでは導入後、結構月日が経過しているのにも関わらず申込者は0だそうです。

なぜこのような結果になるかと考えると、売る準備ができていないことが原因です。

フィットネスクラブは多くの会員が在籍し、中には大変な成果を出している方もいますが、その声を拾いセールスにつなげられていないのです。確かに、会員を放置していたのにも関わらず、成果が出たら提供してくださいでは虫が良すぎます。

このように、施設自慢と料金安売りだけで集客していますので、意識から成果というポイントが抜け落ちています。

そんな中、新しい高額商品をポンと渡されても会員は反応しないはずです。

目指せハイブリットクラブ

パーソナルジムの弱み、フリー利用が満足にできない!要するに永遠に高い費用を支払わなければ、そのジムで継続できないということです。自分にあった運動、栄養など一生活かせる知識と技能を習得するまでは、高い費用を払ってもいいですが、習得後はリーズナブルに施設を利用したいはずです。これは、最初に書いた外国人のケースと同じなります。フィットネスクラブのアドバンテージはここにあります。

このアドバンテージを頭に入れ、30万〜50万のパッケージを販売しようとした場合、入り口となるホームページで躓く、専用のページ作成は必要となります。

そこがクリアできたら、フロントセールス。当然ですが高額商品を売るノウハウがなければ売れません。割引、割引で走ってきたフィットネスクラブはここが大変でしょう。

体験でのトレーナークロージング。トレーナーのスキルアップとともにセールス力アップを研修しなければなりません。

クラブの中に専門店がちゃんとあると見せられるようになることです。

このように既存の楽しみたい方向け募集方法+ちゃんと頑張りたい方向けと、2つ目の募集の流れを持つことです。


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※記事は6月末に執筆しています。 40万人が死亡すると警告され、全国に出された緊急事態宣言も5月末に解除され、全国的にフィットネスクラブ営業再スタートとなりました。 振り返ってみれば、医療関係者並びに関係者の努力により、心配されていた医療崩壊も起きず、死者数も世界最低水準で抑えられ、第一波では最悪シナリオを回避できたわけですが、連日のメディアによる熱心な報道で、しっかり恐怖心を植え付けられてしまい

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