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ファンクショナルジムを考える|成功するの?

最終更新: 1月30日


ファンクショナルジムを考える

『ジムのリニューアルを考えていて、新しくファンクショナルエリアを設けようと思う。』最近このような相談をされます。スポルテックでもファンクショナル系のギアが多数紹介されており、グループレッスンなども紹介されていました。トレンドなんだと思う気持ちはわかります。

今号ではスポルテックでも注目を集めた、ファンクショナル系、クロスフィット&HIIT系、バイクエクササイズ系などをクラブに導入する難しさを紹介します。

ファンクショナルジムの現状

TRXに代表されるファンクショナルトレーニングは、自分の体を思いのままに操れるようになる素晴らしいエクササイズです。その効果には異論はありません。五十苅自身も多くのファンクショナルトレーニング資格を有していますし、その講習会内容のクオリティには感嘆しました。

ただ、数年前から多くのクラブにファンクショナルエリアとして導入されているものの、「会員集客に役立った!」「継続促進に役に立った!」などの声は一向に聞こえてきません。大多数のクラブが期待して導入したものの、程なくして見向きもされなくなり、まるで昔の家庭にあったぶら下がり健康器のように、オブジェとして飾られているのが現状です。あるメーカー社員の話では、ファンクショナルステーションを納品したのに、「全く人気がないから返品したいとゴネられている!」と苦しい胸の内を漏らしていました。

このように燦々たる結果ばかりかというと、当社のクライアントクラブでは、毎回定員前後の集客できていますし、パーソナルジムやマイクロジムでは一線級のエクササイズとなっています。負けが圧倒的多数ですが、完全に二極化しているのがファンクショナルなのです。

クロスフィット&HIITジムの現状

テレビなどでクロスフィットの女性インストラクターが特集され賛美されるなど、注目が集まってきているクロスフィットですが、アメリカでは沢山の大会も開催され盛り上がっています。同じように、HIITトレーニングと呼ばれる高強度インターバルトレーニングを提供するクラブもアメリカでは増えています。その流れを受けて、スポルテックでは各社マシンメーカーも自走式のランニングマシンやローイングマシンなどの関連マシンを多く展示していました。

では、専門ジムの運営は成功しているのかと見てみると、決して順風満帆ではないようです。途中で大きくコンセプトが変わっていたりと、いくつものクラブで経営の苦しさが見受けられます。

専門店で、専門スタッフでも苦労するのであれば、総合クラブで導入して集客に貢献できるとは考えにくいものです。

成功しているジムは、圧倒的魅力のあるカリスマトレーナーが直接指導しているジムぐらいです。

バイクエクササイズ 

世界では長年人気プログラムとして君臨するバイクプログラムですが、日本では一度は鳴り物入りで多くのクラブに導入されたものの、人知れず消えて行った苦い過去があります。最近人気のトランポリンエクササイズも、ラディカルフィットネスさんに聞くと「10年前からあるんです!」とびっくりの答え。なぜ今のように注目されるようになったかというと、フィールサイクルが成功したことがヒントになっているからです。音響と照明を駆使したクラブディスコのような空間で、人目を気にせずアトラクション感覚で楽しむ。なんとなくオシャレだし、トレンディだし、バイクを漕ぐだけなので運動神経もリズム感も関係ない。負荷を変えれば誰でも同じように楽しめる。何より、参加者も「転ばないバイク漕ぐ程度ならできる!」と思えたことです。シャイな日本人に恥ずかしさの鎧を脱がす方法を見つけた事が成功の要因です。

スポルテックでもバイクプログラムに映像をプラスしたパッケージなどがいくつも紹介されていましたが、五十苅的には数年後もあるのかな?と思う内容でした。これらの派手な映像レッスンを見て、その後スピニングのレッスンを見たときに、素直に「本物はすごい!」と思いました。何の飾りがなくても、インストラクターの出す世界観で引っ張っていける。やはり、レッスンはトレーナーの質が根底にあり、次に飾り付けであると思いました。

総合フィットネスクラブが導入する場合の注意点

「世界で流行っているから、日本でも流行るはず!」と考えるのは危険です。日本人はシャイでデリケートで小難しい人種なんです。そしてフィットネスレベルは極めて低い。これを念頭に導入を検討することです。

当然、導入=投資するからには新規入会を獲得でき、継続促進になるものでなければなりません。大人気コンテンツとなったホットヨガと比較しながら考えていきます。

まず、ホットヨガが成功した理由を紐解きます。

① ダイエットに良さそう!

② 私にもできそう!

③ オシャレ!

ポイントは3つです。でもこの3つが大切なんです。新規入会者の多くがダイエット希望です。運動不足解消なども、ダイエットのキーワードに含まれます。そして、その目的をなるべく簡単で辛くないもので達成したい願望があります。最後に友達などにオシャレなことをしているね。と言われることをしたいのです。ホットヨガが新規獲得に強い理由がわかりますよね。継続で言えば、ホットヨガでは実際ダイエットは難しいですが、フィットネスクラブであればジムやプール、その他スタジオプログラムが豊富ですから、入会して通う習慣がついてしまえば、継続できる環境は揃っています。これが専門店にはないフィットネスクラブの強みです。専門店はその商材だけで結果を出さないといけないので大変なのです。

このホットヨガと比べると、ファンクショナルは新規獲得の柱にはなりそうもありません。ファンクショナルでダイエットのイメージが掴みづらいからです。

男性目線で見ても、最近はYouTubeでも多くの動画が上がっていますが、プチマッチョブームです。ベストボディやフィジークなどのコンテストも盛んで、格好いい系男子を目指す方はマシンジムに興味を惹かれます。ファンクショナルのポイントである「機能的なカラダを手にいれる」ここに魅力を感じる層は正直少ないかもしれません。これが、クロスフィットやHIITトレーニングになると、「出来そうにない!それ以前にしたくない!」となります。学生時代の部活の合宿にしか見えないようで、何か大会を目指す方や、フィットネス中毒の方がされるものと思われます。当然、導入しても新規集客には効果を発揮することはないでしょう。

これまで否定的な文章ばかりでしたが、バイクプログラムは少し違います。その理由は既に述べましたが、音響と照明(150万程度)を整備できれば十分に新規獲得には有効なコンテンツだと考えます。小型の専門店を考えるならば、プレコリオだけでは対応できませんが、フィットネスクラブが導入する程度であれば十分です。理由はホットヨガと同じで、フィットネスクラブは他にも様々なアイテムが揃っているからです。入会のきっかけにさえなれば定着させるコンテンツに事欠きません。なので、バイクプログラムにバーチャルだなんだかんだと大金をつぎ込み、転用が効かない設備に投資する必要は感じません。

役割分担を明確にする

クラブ利用者の分布を考えます。

・月間利用0回者 20-25%

・月間利用4回未満 20%

・月間利用4-8回未満 25-30%

・月間利用8回以上 30%

大体のクラブがこんな感じではないでしょうか? 週に一回を通う事ができていない会員が40-50%いるわけです。クラブとしてこの層と新規入会者に喜んでいただけるコンテンツが必要なんです。

音響と照明でデコレーションされたバイクプログラムは、性別も関係なく有効と思えます。クロスフィットやHIITトレーニングは週8回以上通う常連会員向けとなります。

最後に、全ての層に万能なのがファンクショナルトレーニングです。ファンクショナルトレーニングの講習会に行くと、ファンクショナルトレーニングは万能で、これだけで全身を鍛えられると教えられます。それを鵜呑みにし、クラブで導入すると失敗するのです。まずは、トレーニングプログラムに数種類組み込む。マシンでは鍛えにくい箇所を鍛えるものとして教える。女性であれば、ウエストからヒップのラインを整えるには締めはコレ!などと教える事です。中高年には転倒防止など、なにか目的を明確に与える事です。

グループレッスンで提供する場合は、マシンなどと同じような動きに見えるものは排除し、ファンクショナル特有なエクササイズだけで構築します。そして得られる効果を明確に説明する事で参加者を獲得できます。ポップやレッスンスケジュール表でサブキャッチを添え、運動内容よりも目的と得られる効果を目立たせます。このように新規集客には効果は薄いかもしれませんが、使い方を間違わなければ継続促進には効果を発揮します。

まとめ

それぞれのプログラムは魅力的で素晴らしいものですが、フィットネスレベルが低い日本人にはハードルが高かったりします。クラブが今、どの層に対してサービスを強化したいのか?新規獲得なのか?常連の満足度アップなのか?見極めて上手に導入できると良いでしょう。

#コラム

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フィットネスクラブ、スポーツクラブ、24時間ジムプロデュースはコンサルティング歴22年の五十苅知博事務所(いそかり)へ。既存店舗のリニューアル、経営改善、社員研修、セミナーもお任せください。顧問クラブも募集中!

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