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差別化策でジム乱立に打ち勝つ

数が増え続けるフィットネス施設。その中でも24時間ジムやマシンピラティススタジオの出店はいまだ衰えません。

市場が過剰競争となっている今、地域密着総合クラブはどのように戦うのか!今号では考えていきます。


金太郎飴化しているチェーン店

24時間ジム各ブランドの違いは?と聞かれたら、マシンブランドが違う!バーチャルスタジオがある!会費が安い!その程度の答えとなるでしょう。

マシンピラティスも同様で、定員数の違いやハーフタワーが付いています。などの差しかないでしょう。

総合クラブも同じで、ブランドが違っても基本的な中身は同じでしょう。

このように現在は店舗が金太郎飴化して、各ブランド独自の個性は薄まっています。

見込み客が同じ内容と判断すれば、店舗数が多いチェーン店を信頼性や安全性の証と判断して選びますので、地域密着店舗などは当然不利となります。結果、会費を下げないと集客できない。リクルートも良い人材はチェーン店にとられてしまう。そんな状況に陥ってしまうのです。


地域密着総合クラブが勝つ鍵

地域密着総合クラブがチェーン店と戦うには、独自の「個性」「コミュニティ」「顧客との絆」が鍵となります。飲食店に例えると分かりやすいので例に挙げると、旅行に行くとしましょう。きっと事前にネットやYouTubeで評価の高い人気店を探すはずです。

これは地元の人気店が、「個性」「コミュニティ」「顧客との絆」の面でチェーン店を上回っているといえます。

では、事前に下調べをしていない場合はどうでしょうか?無難にチェーン店を選択する確率が上がる事でしょう。

同じことをフィットネスクラブに当てはめます。

先ほどの飲食店を探すのと同じで、ネットやYouTubeの情報を取りに来るはずです。十分な情報が掲載されていれば良いですが、地域密着総合クラブの多くがHPは業者管理頼み。YouTubeや各種SNSやブログなども戦略的に活用しているとは言い難い。この時点で負けているのです。

<チェック>

1.   SEOチェキ!でHPチェック

無料で使えるSEOツールです。検索してみましょう。店舗のアドレスを入れると、HPのタイトル、ディレクション、キーワードが全て確認できます。また、GoogleとYahoo!での検索順位も調べられるので、「ダイエット 〇〇市」「ジム 〇〇市」などキーワード毎検索順位を知ることができます。この順位はGoogleマップの表示順位にも直結しますので集客に非常に影響します。競合店舗も同様にチェックすることで、どのようなキーワードが盛り込まれているのかを把握でき、自分の店舗と比較することができます。その他にも戦略は沢山ありますが、第一歩すら出来ていないクラブが多いので今号では触れません。

2.   PR専任スタッフの育成

OPEN直後のHPなら許されますが、何年も営業しているのにHPや販促資料は立地・施設・料金のみのPRで攻めている。コロナ以降会員数が戻らないクラブは大抵このパターンです。例えば、車に例えればOPEN直後は新車です。でも年を追うごとに当然価値は下がっていきます。中には年数が経過したのに価格が下がらない、逆にプレミアムがつく車種がありますが、それは魅力的な付加価値がある場合のみです。

クラブも同じです。新品の施設と設備、更に魅力的なオープンキャンペーンでも入会しなかった方が、10年、20年経過し中古になったクラブに入会してくれるのでしょうか?答えはNO!です。ただでさえ、クラブ数も増え選択肢が多い状態で集客を伸ばすのは難しいでしょう。ではどうすればよいのか?答えは明確です。プレミアムを演出するのです。会員にはクラブに通うことで様々な体の変化、精神の変化を感じた方が多くいるはずです。その声を日頃から拾い集め販促に活かす。年を追うごとに、立地・施設・料金よりも、会員の成果、それにつながるスタッフサービスをPRしていく必要があるのです。分かってはいるけど・・・そうですね。分かっていても出来ていなければ意味がありません。

私はフロント横、ラウンジ付近にコンシェルジュデスクを設置することを推奨しています。専任のスタッフが初期定着のお手伝いや、様々なコミュニケーションを通じてSNSネタや会員の成果を収集していくのです。それを日々発信してクラブの魅力を地域に浸透させていくのです。適任なのはコミュニケーション能力が高い古株のフロントスタッフです。会員管理システムも進化していますので、自動化できるところは自動化することで人員を増やさなくても対応できるはずです。

フィットネススタッフではだめなの?との声もいただきますが、現場をプール・ジム・スタジオと掛け持ちしているスタッフには時間的余裕がありません。片手間になってしまうのでお勧めはできません。


「個性」「コミュニティ」「顧客との絆」

「個性」「コミュニティ」「顧客との絆」を取り入れることで、地域密着総合クラブはチェーン店にない魅力を創出できます。特に、地元密着のブランディング、個性的なトレーナーの活用、ユニークなサービス提供が鍵です。

1. 独自のコミュニティ感を醸成する

会員との絆を強化することでリピーターを増やす。

<対策例>

パーソナルな接客:

トレーナーが会員の名前や目標を覚え、個別に声かけを行う。例:「田中さん、ベンチプレスのフォームが安定してきましたね!」会員管理システムも進化していますので、ジムでも会員のパーソナルデータを把握することも可能でしょう。その上で話しかけることで、会員はスタッフに認知されているという満足感を得ることができます。今すぐ出来ることですが、スタッフが自主的に行動する環境を作るのは大変です。

米国のブティックジムでは、CRM(顧客関係管理)導入により会員維持率が15%向上した事例が報告されています(出典:IBISWorld, 2024)。

コミュニティイベント:

定期的な「会員交流ワークアウト」や「健康セミナー」を開催。たとえば、ヨガスタジオのレッスン後に10分のコミュニケーションタイムを設け、会員同士の交流を促進。プール利用促進を図りたいクラブの場合であれば、フリーインストラクターにインセンティブを支払い、「水中ウォーキング体験会」を企画してもらうことで、プールへの参加率向上を推進する。

地元密着のブランディング:

地域の夏祭りにクラブ公認のチームを結成し、ユニフォームを揃えて参加。地域イベントへの参加は、ブランド認知度を高め、会員の帰属意識を強化します。


2. ユニークなサービスや体験を提供

<対策例>

カスタマイズプログラム:

個々の目標(ダイエット、筋力アップ、リハビリ)に合わせたプログラムをAIで作成し、その後トレーナーによる実技指導を無料で実施。プログラム作成をAIに任せることで経験値が低いトレーナーでも自信を持って対応ができます。AIはGrokやChatGPTで十分対応可能です。

※週2回、1回90分、目的は・・などと質問を入れてみてください。活用に値することが実感できます。


特別なクラス:

チェーン店では提供しづらいニッチなクラスを導入(例: シニア向け低負荷ヨガ、親子で楽しむ運動教室、ダンスや格闘技のカルチャークラス)。私の担当クラブではTRXを用いたヨガや機能改善シルバーエクササイズが好評です。


サプライズ要素:

会員の誕生日や達成マイルストーン(例: 100回目の来館)に小さなプレゼント(プロテインサンプル、ジムオリジナルグッズ)を贈る。ClubピラティスのSNSで見かけたことがあるはずです。

3. 個性的なトレーナーやスタッフを前面に

トレーナーの個性やストーリーを打ち出すことでジムの魅力を高めます。

<対策例>

トレーナーのストーリー発信:

トレーナーの経歴や情熱をSNSや店内ポスターで紹介。「元アスリートのトレーナーが教えるランニング術」「リハビリ経験から生まれた優しい指導」など。


トレーナー主導のコンテンツ:

YouTubeやInstagramでトレーナーが短いワークアウト動画や健康Tipsを発信。ジムの「顔」として地域での認知度を上げる。ネタはTVや雑誌で旬なネタに便乗するのが検索も増えて効果的です。昔で言えば、みのもんたが取り上げると、翌日スーパーで売り切れになる。その時の旬なネタに乗っかる感じです。


トレーナーの専門性を強調:

特定の分野(例: 産後ケア、シニアフィットネス、競技パフォーマンス)に特化したトレーナーを採用し専門性をアピール。


4. 施設の雰囲気やデザインで差別化

<対策例>

居心地の良い空間: カフェのようなラウンジエリアや、植物を多用したリラックス空間を設置。チェーン店の無機質な雰囲気との差別化を図る。


地元アーティストとのコラボ:

 DJナイトなど地元アーティストに依頼し、ジムで定期的にDJイベントを開催。私の手がけたクラブでは25年前から推奨しています。


清潔感と快適さの徹底:

チェーン店以上に清潔感や設備のメンテナンスを徹底し、口コミで「居心地が良い」と評価される環境を整える。


5. 柔軟な料金体系やロイヤリティプログラム

飲食店などでは「常連向けサービス」がリピーターを増やします。クラブでも柔軟な料金設定や特典で顧客を囲い込みます。

<対策例>

ポイント制度:

来館やクラス参加ごとにポイントを付与し、プロテインやセッション無料券と交換可能に。会員歴によってステータスを与え、非売品クラブジャンパーなどを進呈する。


トライアルの工夫:

無料体験を「1週間通い放題」など、気軽に試せる形にして入会ハードルを下げる。


6. デジタルとリアルを融合したマーケティング

デジタルを活用しつつ、リアルな体験を強化します。

<対策例>

SNSでの地域密着発信:

地元店舗とのコラボ(例: 会員は近隣カフェでドリンク10%オフ)で地域提携店ネットワークを強化。


オンラインレッスンとのハイブリッド:

クラブに来られない日も参加できるオンラインワークアウトを提供し利便性をアピール。特別な仕組みは必要ありません。QRコードを読み込んで動画で視聴できれば問題ありません。骨盤矯正、姿勢改善系など寝る前に行う整う系が人気。


7. ターゲットを絞ったニッチ戦略

チェーン店は万人向けのサービスを提供するため、特定の顧客層に特化することで差別化が可能です。

<対策例>

シニア特化:

午後のアイドルタイムに高齢者向けの低負荷トレーニングや健康維持プログラムを充実させ、地域のシニア層を引き込む。


女性専用ゾーン:

女性が安心して通える専用エリアやクラスを設け、女性トレーナーを配置。


リハビリや健康増進:

理学療法士と連携したプログラムや、医師監修の健康講座を開催し、医療とフィットネスの融合をアピール。


注意点

コスト管理: 小規模ジムは資金面でチェーン店に劣るため、投資は効果が見込める分野に絞る。例: 高額なマシン追加より、スタッフ教育やSNS運用に注力。


競合分析: 近隣のチェーン店のサービス(価格、クラス、設備)を調査し、明確に異なる価値を提供。


持続可能性: 一時的なキャンペーンではなく、長期的なリピーター獲得を目指した施策を優先。


結論

「個性」「コミュニティ」「顧客との絆」をフィットネスクラブに取り入れることで、チェーン店にない魅力を創出できます。特に、地域密着のブランディング、個性的なトレーナーの活用、ユニークなサービス提供が鍵です。地域密着総合クラブだからこそできる「パーソナルな体験」を最大限に活かし、会員にとって「第二の家」のような存在を目指し差別化していきましょう。


 
 
 
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